かてぃん(角野隼斗さん)のピアノコンサートへ行った。⑥ ~うれしかった曲~
からの続き。
Cateen かてぃんこと角野隼斗氏の、全国ツアー 2023 “Reimagine”
プログラムの後半、
カプースチンという作曲家の、8つの演奏会用エチュード 作品40 という曲の間に、
バッハのインベンション第13番・第4番・第14番を交ぜるという、粋な演奏があった。
プログラム
J.S.バッハ:インベンション 第1番 ハ長調 BWV 772
ラモー:新クラヴサン組曲集 第2番(第5組曲)雌鶏、未開人
グルダ:プレリュードとフーガ 変ホ短調
角野隼斗:追憶
J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ BWV 147
J.S.バッハ:パルティータ 第2番 ハ短調 BWV 826
Ⅰ. Sinfonia Ⅱ. Allemande Ⅲ. Courante Ⅳ. Sarabande Ⅴ. Rondeau Ⅵ. Capriccio
________角野隼斗:胎動
角野隼斗 Hayato Sumino Official Websiteより
角野隼斗:Human Universe
カプースチン:8つの演奏会用エチュード 作品40
Ⅰ. プレリュード
Ⅱ. 夢
Ⅲ. トッカティーナ
J.S.バッハ:インベンション 第13番 イ短調
カプースチン:8つの演奏会用エチュード 作品40
Ⅳ. 思い出
Ⅴ. 冗談
J.S.バッハ:インベンション 第4番 ニ短調
カプースチン:8つの演奏会用エチュード 作品40
Ⅵ. パストラール
J.S.バッハ:インベンション 第14番 変ロ長調
カプースチン:8つの演奏会用エチュード 作品40
Ⅶ. 間奏曲
Ⅷ. フィナーレ
自分、このカプースチンという作曲家も、8つの演奏会用エチュード 作品40 という曲も、
知らなかった。
どんな曲かというと、Ⅲ. トッカティーナだけ角野氏の演奏動画がYouTubeにあったので、
お借りします。
カッコいい。
まさにクラシックとジャズの融合。
カプースチンという作曲家の作風がそのようなのだ。
こてこての王道クラシック好きな自分の好みではなかったのだが、
角野氏の生演奏を間近で聴いて、そのカッコよさに圧倒された。
この、Ⅲ. トッカティーナも含め、
Ⅰ. プレリュード ~ Ⅷ. フィナーレまでのぶっ通しの演奏の中に、
バッハのインベンション第13番・第4番・第14番が紛れている。
下の写真のグランドピアノの後ろに、電球がついた棒が4本立っている。
この写真では、向かって一番右側のが写ってないので3本しか見えないけど、実際は4本あった。
この電球は、曲の番号を表すのだと角野氏が説明してくれた。
数は、右端の電球から順に、1、2、4、8。
例えば、一番右の電球だけが点いていたら、1番。
右から2番目と3番目が点いていたら、2と4を足して6番、の意味。
曲が変わるたびに点く電球が変わるのだ。
頭の写真はパンフレットに載ってるプログラムなのだが、
下の方に、このカプースチンとインベンションのプログラムが書いてある。
そして、その右横に白い丸印がある。その白い〇が、点いていた電球の数と位置、を表している。
そう、角野氏が説明してくれた。
その発想とセンスがユニークだ。東大卒ならではなのだろうか。

インベンションについては、
かてぃん(角野隼斗さん)のピアノコンサートへ行った。③ ~インベンション第1番~
の記事に書いたように、自分も小学生の頃に一通りやった。
もうだいぶ前のことなので、曲を忘れてしまっていたのだが、
演奏を聴けば、あ、これインベンションだと分かる程度に耳覚えはあった。
でも今回聴いたかてぃん氏のインベンションは、
正統派のクラシックではなく、ジャズ風にアレンジされていた。
インベンションがジャズになるなんて。なんて粋な発想なんだろう。
時にグランドピアノ、時にアップライトピアノと、素早く移動しながら、
そのジャズっぽいインベンションを、カプースチンの曲の間に混ぜて、ノンストップで弾く。
演奏も、パフォーマンスも、めちゃめちゃカッコよかった。
今回、かてぃん氏の演奏を生で聴いて、
それまであまり好きではなかった、クラシックとジャズの融合を、ちょっと好きになった。
クラシックとジャズの融合って、カッコいいのだ。
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